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J-3000 ファンクション
F1. 音程の微調整
楽器全体の音程を微調整する機能です。合奏のとき
など、ほかの楽器と音程を正確に合わせたいときなど
に使用します。
各ファンクション項目の説明
ファン クションモードに 入り、大項目 を選 びま
す。
ノー イエス
ヘルツ
【−/NO】 【+/YES】で、A3の鍵盤の音程をHzの数値
で設 定します(約0.2Hz単位)。
… …
小数点以下の数値は、下記のような点「.」で 示されま
す。
表示 値
440.0
440.2
440.4
440.6
440.8
設定範囲: 427.0∼453.0(Hz)
基本設定: 440.0(Hz)
ヘルツ
・ H z と は …
音の高さを示す単位です。(音の高さは音波の振動数に
よって決まります。1秒間に何回振動するかという数値の単
ヘルツ
位がHzです。)
1
2
別の設定方法もあります…(ファンクション
モードでないときに操作できます。)
音程を上げる(約0.2Hz単位)…
A-1とB-1(左端の白鍵2つ)を 同 時に押したまま、C3∼B3の1つ
の鍵盤を押す
音程を下げる(約0.2Hz単位)…
A-1とA
#
-1(左端の白鍵と黒鍵)を 同時に 押したまま、C3∼B3の
1つの鍵盤を押す
基本設定に戻す…
A-1とA
#
-1とB-1(左端の白鍵2つと黒鍵1つ)を同時に押したま
ま、C3∼B3の1つの鍵盤を押す
約1Hz単位で設定する方法もあります…
(ファンク
ションモードでないときに操作できます。)
約1Hz単位で音程を上下させる…
「A-1とB-1」また は「A-1とA
#
-1」(左端の白鍵2つ、または左端の
ノー イエス
白鍵と黒鍵)を同 時 に押したまま、【−/NO】 【+/YES】を押す
基本設定に戻す…
「A-1とB-1」また は「A-1とA
#
-1」(左端の白鍵2つ、または左端の
ノー イエス
白鍵と黒鍵)を同 時 に押したまま、【−/NO】 【+/YES】を同時
に押す
ヘルツ
(上記操作中、ディスプレイが Hz 表示( … )
に切り換 わります 。操作後元のディスプレイに戻ります。)
F2. 音律(調律法)の選択
音律(調律法)を選ぶ機能です。
現在もっとも一般的なピアノの調律法「平均律」が完
成するまでには、時代と共に様々な音律が考えられ、
またそれによる音楽が誕生しました。
当時の調律法で演奏することでその曲が誕生した時
の響きを味わうことができます。
次の7種類の音律(調律法)が用意されています。
イコール テンペラメント
平均律 (Equal Temperament)
1オクターブを12の間隔で等分した音律です。現 在 もっとも
ポピュラーなピアノの調律法です。
ピュア テンペラメント メジャー
純正律(長調) (Pure Temperament)(Majer)
ピュア テンペラメント マイナー
純正律(短調) (Pure Temperament)(minor)
自然倍音を基準とするため、主要3和音が美しく純粋に響く
のが特長です。現在でも合唱のハーモニーなどで見られま
す。
ピタゴリアン テンペラメント
ピタゴラス音律 (Pythagorean Temperament)
ギリシャ時代 の哲学者ピタゴラスによって考えられた5度音程
だけの組み合わせからできた音律です。3 度 はうなり が 生 じま
すが5度と4度の音程が美しく、旋律の演 奏に向いています。
ミーントーン テンペラメント
中全音律 (Meantone Temperament)
ピタゴラス音律の3度の音程のうなりをなくすために改良され
た音律です。
十六世紀後半から十八世紀後半までにかけて広く普及し、
ヘンデルも使 用しました。
ヴェルクマイスター
ヴェルクマイスター音律 (Werckmeister)
キルンベルガー
キルンベルガー音律 (Kirnberger)
中全音律とピタゴラス音律を組み合わせた音律で、両者は
その組み合わせ方が異なります。転調により曲想が変化する
のが特長です。
バッハやベートーベン時 代に使用され、現在でもその時代の
音楽をハープシコード(=チェンバロ)などで演奏するときに
はしばしば 用いられます。
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